長生きの秘訣

山形県常福寺住職 檜山浩宗

 みなさま、おひさしぶりでございます。去年(平成12年)12月18日、納めの観音さまの日にみなさま にお目にかかりました。
 またその10年前(平成2年/季報6号参照)にも同じように、みなさまにお話をさせていただいており ます。

 ただいま観音さまをお詣りなさって、柱の上に納豆鉢があったと思います。この納豆鉢、納等婆爺 と書くという話を昨年
 申し上げました(季報47号参照)。実物をご覧いただけたと思います。

 それと今日はもうひとつ、自慢をさせていただきたいと思います。そこに石灯籠がございますが、 これには最上第13番三河常福寺の延命観音菩薩の功徳無量の証が記されております。このお話をしたい と思います。

 蔵王山の麓に小立という地区がございますが、大正の頃に荒井作蔵さんというおじいさんが住んで おられました。その作蔵さん、集落きっての観音さまの信者だったそうですが、病魔に倒れ、72歳で息 をひきとられた。親類縁者が集まって、では枕経をお読みして弔いをしようと思ったら、なんとむっく り起きあがったというんですね。

 そして辺りを不思議そうに見回して、「いま、観音さまから、『作蔵、逝くでないぞ』と起こされ た」と言って息を吹き返したというんです。その枕辺に立った観音さまが、いまお詣りいただいた、常 福寺の観音さまであったというわけです。

 おかげさまでと自ら石工と荷馬車を供して来られて、この石灯籠を奉納された。観音さまに助けら れて、延命7年間といいます。人間いつかは死ぬのでありますが、延命7年間というのは、作蔵さんの信 心がそうさせたことだと思いますね。信仰信心によって、延命するということなのです。

 ぼけないための数え歌

 これからぼけないための数え歌を申し上げます。そろそろぼけが心配の方が、なかにはいらっしゃ るかもしれないからね。人間ぼけたら自分も家族も大変。ですから今日はしっかり覚えて帰っていただ きたいと思います。1番と2番は私が一人で歌います。3番からはみなさん一緒に歌って下さい。

ひとつとやー、お客が一人で籠ひとつ、籠ひとつ

   籠かき二人で足四本、足四本

ふたつとやー、お客が二人で籠ふたつ、籠ふたつ、

   籠かき四人で足八本、足八本

みっつとやー、お客が三人で籠みっつ、籠みっつ、

   籠かき六人で足十二本、足十二本

よっつとやー、お客が四人で籠よっつ、籠よっつ

   籠かき八人で足十六本、足十六本

いつつとやー、お客が五人で籠いつつ、籠いつつ

   籠かき十人で足二十本、足二十本

むっつとやー、お客が六人で籠むっつ、籠むっつ

   籠かき十二人で足二十四本、足二十四本

ななつとやー、お客が七人で籠ななつ、籠ななつ

   籠かき十四人で足二十八本、足二十八本

やっつとやー、お客が八人で籠やっつ、籠やっつ

   籠かき十六人で足三十二本、足三十二本

ここのつとやー、お客が九人で籠ここのつ、籠ここのつ

   籠かき十八人で足三十六本、足三十六本

 とうとやー、お客が十人で籠がとう、籠がとう

   籠かき二十人で足四十本、足四十本

 いままともに歌えた方、決してぼけませんからね。私は毎日眠るときに、布団のなかでこれを 歌っています。また朝も目を覚ましたら、床から出る前に歌うんです。これがぼけないための秘訣 です。自分のためであり、家族のためでもあります。難しいことはないと思いますので、ぜひ実行 していただきたいと思います。

 本日は遠いところをご参拝本当にありがとうございました、また、お目にかかれる日を楽しみにし ております。 合掌